ドラフト NE

 NFLドラフトは3日目も終わった。前回はQBとかパスラッシャーについて書いたので、今回は我がNew Englandのドラフトについて思ったことをいくつか書いてみよう。New Englandの今年のドラフトで特徴的なのは、まず圧倒的にディフェンス中心だったこと、およびこのチームにしては珍しくトレードアップをしたことだ。
 前者については7人指名中6人がディフェンス、オフェンスは7巡の1人指名だけ。前から何度も書いているように、このチームはずっとディフェンスが低迷を続けており、オフェンスに「おんぶに抱っこ」状態が何年も続いていた。だからディフェンス選手を集中的に指名するのも不思議ではない。
 というか本来ならもっと早くディフェンスを強化すべきだったのに、実際には何年もサボってきたと言うべきか。昨年のドラフトは9人中ディフェンス選手は3人、2010年も12人中5人と半分以下しかディフェンス選手を指名していない。過半数をディフェンス指名に充てたのは7人中5人を指名した08年以来となる。
 問題は、そうした最近のディフェンス指名が外れまくっている点にある。以前、Pro Football ReferenceのApproximate Value(AV)"http://www.pro-football-reference.com/blog/?page_id=518"を基にNew Englandのドラフト指名がどれほど効果的だったか調べたことがある"http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/50642365.html"。その時のデータを使って、改めてNew Englandのディフェンスドラフト指名がどれほど効果的か調べてみよう。
 
 まずは昨年のディフェンス崩壊をもたらした大きな要因であるSFを含むDBを見てみよう。前に計算したのと同様、6年未満の選手は今のペースで6年プレイしたらどうなるかという前提で調べてみると、2000年以降に指名したDBの期待AVは計342.0となるのに対し、現時点での実績は327.9。しっかり下回っている。特に問題は06年以降に指名した10人で、期待値と実績の差は-70.5と酷い有様だ。最近のDBの不調がドラフト失敗に由来していることが分かる。
 実際、05年以前は期待値を上回る指名がそこそこあった。Asante Samuelが最大の成功例だが、彼以外にもJames Sanders、Ellis Hobbs、Eugene Wilsonは指名順位から期待できる以上の成績をプロで残している。この時期まではそれなりにいい指名はできていたのだ。しかし06年以降で期待値を超えそうなのはDevin McCourtyとJonathan Wilhiteの2人だけ。07年以降、毎年2巡より上でDBを指名しているのに、その大半が外れであったことが明白になっている。
 最大の外れと思われているのは、やはり07年の1巡指名Brandon Meriweatherだろう。ファン自身が疑問に思うProBowl選出があったためAVは実績より過大になっているはずだが、それでも期待値対比ではマイナスにとどまっている。New Englandでの貢献度だけで見ればAVは期待値を10以上下回っており、確かにbustと言いたくなる成績だ。
 しかし期待値対比ではもっと酷いDBが他にもいる。1人は08年の2巡指名Terrence Wheatley。結局New Englandでは2年しかプレイしなかった彼が積み上げたAVはたったの1。期待値との差はマイナス20である。その彼より酷いのが09年の2巡指名Darius Butlerで、こちらは2年で6AVを積み上げているものの、Wheatleyより20も指名順位が上のため期待値との差はマイナス23を超えている。11年の2巡指名であるRas-I Dowlingも、現時点では全然役立っていない。
 これだけ外れ続きだと、今年2巡で指名されたTavon Wilsonも果たして大丈夫なのかどうか非常に気にかかる。せめてJames Sanders並みの活躍をしてもらわないと割に合わないのだが。
 
 次はやはり昨年足を引っ張っていたLB。こちらは歴史的に見てもDBより成績が酷く、13人指名した選手のAV期待値164.8に対し、実績は115.2にとどまっている。プラスを記録しているのはTully Banta-CainとJerod Mayoの2人しかいない。ただ、大半がドラフト下位指名なのでマイナスもそれほど大きくはなく、今のところは09年の3巡指名Tyrone McKenzieが最大のbustだ(マイナス15)。
 LBの問題は指名数が少なすぎる点にあると見るべきだろう。最近でこそ若返りが進みつつあるが、それ以前は高齢化が激しく試合の後半になると息切れしているようにしか見えない場面が何度もあった。指名数が少なすぎるために、他のポジションでは時々ある下位指名が化ける事例もほとんどない。強化を怠った結果として予想通りに弱体化したポジションと見ておくべきだろう。今年のDont'a Hightower指名が、せめてMayoと同じ程度の成功なら、少しは状況も改善するんだろうけど。
 
 そして今年、1巡と3巡で指名したDLだが、ここは過去にも実績ある指名をしている。17人指名のAV期待値275に対する実績が332だから文句なしだろう。これがDEのみとなると期待値を63も上回っている計算となり、さらに素晴らしい。Football Outsidersの予想では今一つと見られていたが、Chandler JonesとJake Bequetteには期待したい。
 ちなみに過去最も成功した指名はやはりRichard Seymour、なんだが彼の場合はチームを移った後に積み上げたAVも多いので、New Englandへの貢献度で見るとVince Wilforkの方が上だ。あとJarvis Greenも指名順を考えればかなりいい選手だった。Ty Warrenも一応プラスであり、またBrandon Deaderickもうまくすればプラスの貢献をしてくれるかもしれない。逆に最大のbustは2巡指名ながらAVが0に終わったMarquise Hill、そしてやはり2巡指名だが現時点では完全に控えと化しているRon Braceあたり。
 
 以上、過去の実績を見る限りDLの選手指名は安心して見ていられるものの、LB及びDBに関しては不安が募るのがBelichickのドラフトだ。ただLBの場合、最大の問題は指名数の少なさにあり、上位指名はそれなりに使えていることも確か。ってことはやはり不安は上位で外れを引くことがやたらと多いDB、今年で言えばTavon Wilsonにあると見るべきだろうか。
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