ドラフト1・2日

 NFLドラフト"http://www.nfl.com/draft/2012"開始。まずは1巡だが、今年は4人のQBが選ばれた。2人については事前に指名が予想されていた通りであり、あとはMiamiがTannehillを、ClevelandがWeedenを指名。4人の1巡指名は2011年、2004年、2003年に次ぐものであり、どちらかと言えば多めだろう。ちなみに04年は4人のうちLosmanを除く3人が大当たり、03年はANY/A+でPalmerとLeftwichが100を超えている。
 Football Outsidersの予想"http://footballoutsiders.com/nfl-draft/2012/lewin-career-forecast-2012"では、以前にも書いたと思うがGriffinとLuckが非常に高い数字を記録している。特にGriffinは、これまで予想値が最も高かったRiversを上回るほどの数字を叩き出しており、LuckもManningとPenningtonに挟まれた場所という実に望ましいポジションを占めている。問題は予想値上位選手のうち、最近になってドラフトされた選手(07年のQuinn、10年のMcCoy)がいずれもbustっぽい点か。
 WeedenとTannehillではWeedenの方が予想値は高い。Tannehillは先発試合数も少なく、パス成功率も低め。ただ、Tannehillは最初の2年間はWRとして出場していたそうであり、単に試合経験という点で言えば実はWeedenよりも多い。しかし何より気になるのはWeedenの年齢が28歳ということ。何だよ28歳の大学生って、と思ってWikipedia"http://en.wikipedia.org/wiki/Brandon_Weeden"を見ると、どうやら高校卒業後に一度野球でプロ入りしたらしい。投手だったが使いものにならず、大学に入りなおして今度はアメフトの道を進んだようだ。
 高齢でプロ入りしたQBの例としてFootball OutsidersはJohn Beckの例を挙げている。でもその彼もドラフト時は25歳、プロ1年目が26歳だ。Weedenに匹敵しそうなのは01年にCarolinaにドラフトされたWeinke(ドラフト時で28歳、1年目29歳)がいたが、でも彼は4巡指名に過ぎない。こんな高齢の1巡指名QBは過去に例がないんじゃなかろうか。
 そして、プロの世界では若者が圧倒的に優遇されている。いつものように1978年から2011年までシーズン10試合以上先発したQBたちの年齢を調べてみると30歳以上が延べ339人であるのに対し、29歳以下は499人だ。つまりWeedenにはもともとチャンスがほとんど残されていないってことになる。4年後にはシーズン中に33歳を迎える新人を、将来性への期待だけでどこまで引っ張れるだろうか。
 あと、過去に高齢で初先発を記録した選手の実績も調べてみたのだが、そもそも29歳以上で初先発なんて選手は本当に限られた数しかいない。26歳まで引き下げても78年以降でたった8人。しかもそのうち2人(KellyとMoon)は他のリーグで数年過ごしてきた実績の持ち主だ。残る6人を見るとGarciaとRypienはANY/A+で100を超えるなどいい成績を残してきたが、他のDieter Brock、Chris Weinke、Craig Whelihan、John Beckはいずれも冴えない成績で終わっている。
 2巡で指名されたQBは1人のみ。Manningを雇っていきなりQBが高齢化したDenverがOsweilerをゲット。そしてFootball Outsidersは「今年のQBの中で唯一、予想システムに憎まれている選手」としてOsweilerの名を挙げている。先発14試合、パス成功率60.3%といった数字がその原因だろう。6フィート7インチという異常な長身の持ち主だが、「過去に6フィート7インチ以上あって大学の先発試合数が少なく、パス成功率が低かった選手はDan McGwireがいる」んだとか。プロで先発5試合、パス成功率5割の選手と比べられたくはないだろうな。まあManningの怪我がきちんと治ればそれほど問題はないだろうけど。
 3巡指名のQBは2人。どちらも先発候補を既に抱えているチームなので、即戦力とまで考えているわけではないだろう。うちPhiladelphiaが指名したFolesは数字上の評価は高いものの、スカウトの評価は低いという。もう1人、Seattleが指名したWilsonはかなり特殊な選手であり、実はその予測数値はGriffinすら上回っている。ただ、その最大の要因は彼が4年生時にそれまでのNorth Carolina StateからWisconsinへとチームを変更した結果として成績が大きく変化したことにあるようだ。また5フィート11インチという身長についても懸念を示している。
 
 もう一つ、Football Outsidersが公表しているのがSackSEER"http://footballoutsiders.com/stat-analysis/2012/sackseer-2012"。それによれば2012ドラフトにおけるパスラッシャーは本格的な不作であり、1人を除けば期待はずればかりだという。にもかかわらず今年の1巡で指名されたDEは7人、2巡ではOLB1人とDE2人が指名された。パスラッシャーへの需要が根強くあることが分かる。
 唯一の「当たり」を引き当てたのはGreen Bay。Perryが期待されるプロ最初の5年間のサック数は28.0で、レーティングは90.6%だ。これはSackSEERの分析対象となっている278選手のうち上位10%以内に彼が入っていることを意味する。瞬発力の高さを示す高飛びと幅跳びの成績のよさ、さらに270ポンドというサイズなどが高い評価に結びついたようだ。
 だがPerry以外にSackSEERで上位10%に入るような選手は今年は見当たらない。というか上位20%もいない。実際に2巡までに指名された選手の中には上位30%に入る選手もいないわけで、少なくともこの予想システムを使う限り、今年パスラッシャーを上位指名したチームは負け組候補だ。その中でHouston、Chicago、New England、Jacksonvilleは比較的マシな指名だったが、それでも1巡を費やした最初の3チームはコストパフォーマンスを考えるとSackSEER以上の活躍をしてもらわなければ割に合わないだろう。
 
 ドラフトはまだ4巡以降が残っているものの、ここから先は宝探しの世界であり使える選手を発掘できればラッキーという状態。この時点までに補強が終わっていないポジションについては、実際にシーズンが始まっても課題として残る可能性がある。
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