もう1試合はもっと意味不明。AFCはターンオーバーでもBaltimoreの方が+2と優位に立っており、スタッツだけ見るとなぜ彼らが負けたのか理解できない状況なのだ。敢えて理屈を探すのならペナルティ(New Englandの1回5ヤードに対しBaltimoreが6回33ヤード)とか、ドライブ開始地点(平均でBaltimoreが自陣28ヤード、New Englandが31ヤード)の差で勝ちを拾ったと考えるしかない。 あるいは3分を上回る長いドライブをNEが全部得点に結び付けていたのに対し、Baltimoreは終盤に2回無得点に終わったところが大きかったのかもしれない。time of possessionが多いにもかかわらず負けたのは、時間を無駄に費やした結果だとも解釈できる。結果としての数字だけ見ても細かい勝負の綾までは分からないことが多いという事例になるのだろう。いずれにせよ珍しい試合だったのは間違いない。 New EnglandについてはBradyは不調だったがディフェンスが奮闘したとの見方もある"http://www.nfljapan.com/headlines/29985.html"。でも、これも数字を見る限り、とても奮闘したとは言えない。Flaccoの成績は明らかにレギュラーシーズンよりいいし、ランで許した距離も100ヤード超としっかり時間を稼がれている。第一、ターンオーバーは1回しか奪えていない訳で、相手をしたQBの質まで踏まえるならBaltimoreディフェンスに比べ圧倒的にダメなディフェンスだったとしか言いようがない。 むしろがんばったのはSTだ。パントやキックオフの後にBaltimoreが攻撃を始めた場所を見ると、相手陣20~22ヤードの間に綺麗に収まっており、Baltimoreに長いドライブを強いていたことが分かる。一方、こちらがリターンした際には自陣35ヤードより進んだ地点からスタートできたのが4回もあった。不調すぎるオフェンス、とても奮闘したとは言えないディフェンスを支え、陣地を巡る争いを優位に進めることで勝利をたぐりよせたSTこそが勝因だったと言ってもよさそうである。
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