NFL Week16

 NFLも第16週が終わった。レギュラーシーズンは残り1試合。NFCは残る枠が1つのみ(東地区優勝)となり、最終週の直接対決Dallas at Giantsで勝負が決まる。それ以外に興味深いのはSan FranciscoとNew Orleansのシード2位争いくらいか。一方のAFCはまだもつれており、トップシード、北地区優勝、西地区優勝、最後のワイルドカードなどいくつもの争いが残されている。
 Football OutsidersのDVOA"http://footballoutsiders.com/dvoa-ratings/2011/week-16-dvoa-ratings"とPro Football ReferenceのSRS"http://www.pro-football-reference.com/years/2011/"はどちらもGreen Bayが首位を維持しているが、Advanced NFL StatsのGWP"http://www.advancednflstats.com/2011/12/team-rankings-week-seventeen.html"はHoustonが落ちて代わりにPittsburghが首位に立った。Green Bayは5番手だ。
 実のところ、Advanced NFLのスタッツにも一理はある。Green Bayは正直言ってバランスが悪すぎるチームだ。オフェンスはものすごく強力だが、ディフェンスはザル。似たようなチームとしてNew England、New Orleansもあげられるが、こうしたバランスの悪いチームがプレイオフを勝ち残れるかというと実は疑問がある。もしオフェンスが空回りすれば、そこでジ・エンド。RodgersやBradyが不調の時にチームを支えられる第2、第3の核が存在しないのだ。
 一方、San FranciscoやBaltimoreといったところはディフェンスは強力だがオフェンスが正直きつい。では攻守のバランスがいいチームはどこか。思い浮かぶのはHoustonやPittsburghあたりになる。ただし、それはまともなQBが先発していることが条件。Houstonはその条件をもはや満たせていない。となると残ったチームはPittsburghだけ。つまりRoethlisbergerが完調に戻ることができるなら、Pittsburghが最も有利という判断はおかしくなくなるのだ。
 もちろん一発勝負のプレイオフでは何が起きても不思議はない。Rodgersがゾーンに入りっぱなしで最後まで行く可能性はあるし、ディフェンス頼みのチームがあれよあれよと勝ちあがる可能性だってある。ただしそのためにはまずプレイオフに出なければならない。かくして各チームの生き残りをかけた戦いが最終週に展開されることになる。
 
 NFLは32チームもあるのにシーズンは16試合しかない。つまり全チームと対戦することは絶対にあり得ない。しかも地区内チームとはホーム&アウェイで試合をすることになっているため、チームごとに対戦相手の偏りが生じる。その偏りは、時にはチームや個人成績に大きな影響を及ぼすこともある。ではどの程度の影響があるのだろうか。2011年はまだ終わっていないので2010シーズンを使い、QBの成績を調べてみた。
 対象としたのはNY/AとANY/A。シーズン100試投以上を記録したQB44人を対象に、それぞれ単純にリーグ平均と比較した数字と、対戦相手のパスディフェンスの加重平均を算出した。たとえばDenverのKyle OrtonのANY/Aを見るとリーグ平均を11.6%上回っている一方、対戦相手のディフェンスはリーグ平均より0.6%悪い。差し引いて考えれば、Ortonがスケジュール以外の要因で得たプラス分は11.0%という計算になる。
 ただし選手ごとにスケジュールの与えた影響には差がある。そこで、選手の実績と平均を比較した数字、及び対戦相手のパスディフェンスについて標準偏差を調べてみた。結果はNY/Aがそれぞれ13.0と3.0、ANY/Aが22.7と5.1となった。選手の成績のばらつきのうち、4分の1から5分の1はスケジュールによって説明できるという理屈だ。
 逆に言えば個人成績のうち4分の3から5分の4はスケジュール以外に要因が求められるということになる。運不運によって左右される分を考えれば、スケジュールの強度はあまり気にする必要はないレベルだと判断することも可能だろう。
 ただし、全く無視していいとも言えない。標準偏差を超えるような一部の選手に関しては、明らかにスケジュールが大きな影響を及ぼしているからだ。去年の例で言えばCasselとStantonが典型だろう。彼らのANY/Aは前者が6.64、後者が5.46。リーグ平均との比較ではCasselが+15.8%だったのに対し、Stantonは-4.7%だった。これだけならCasselの方が大幅に優秀といえそうだが、スケジュールを見ると評価は一変。Casselの対戦相手がリーグ平均より10.2%も悪いパスディフェンスだったのに対し、Stantonの相手は平均より14%も強力だったのだ。スケジュール分を差し引いた彼らの実力はCasselの+5.5%に対しStantonが+9.4%。Stantonの方が上になってしまう。
 もちろんStantonの昨シーズンの試投回数はたった119回しかなく、彼の成績はサックを含めても125回のパスプレイに基づくものに過ぎない。Stantonの評価が低すぎるとまで言うのは難しいだろう。でもCasselの昨シーズンができすぎなのはおそらく事実。今シーズンは怪我で引っ込むことになったが、それがなくても足元ではOrtonの方が頼れるQBだろう。
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