NFL Week2

 NFL第2週。それなりに強いと思っていたSan Diego相手だったのでどうなるかと思っていたが、相手がturnover連発だったのであまり参考にならない展開。とりあえず勝ったこと自体は評価できるんだが、それにしてもNew Englandを相手にする時のSan Diegoってどうしてこう自滅してしまうんだろうか。Norvが悪いってことにすればいいのか?
 何にせよ2試合が終わったところで色々なランキングが出てきつつある。一般的なパワーランキングは根拠レスなので無視するとして、Football OutsidersのDVOA"http://www.footballoutsiders.com/dvoa-ratings/2011/week-2-dvoa-ratings"ではトップはNew England、なのはいいんだが2番手に驚愕のDetroitが登場している。オフェンスは全体13位だがディフェンスが全体2位とケタ違いにいい成績を残しているのが理由らしい。シーズン前の予想も加味すると残念ながら9位に下がってしまうが、それにしても「失われた十数年」を経験したチームに向上の兆しが見えているというのは興味深い。
 Jetsも相変わらずディフェンスが強く(全体1位)、冴えないオフェンス(全体21位)にもかかわらずトータル3位と健闘。Pittsburghはシーズン前予想も加えれば全体3位になるが、シーズンに入ってからの成績は全体21位であり、まだまだ下の方にいる。San Diegoはもっと酷い全体27位であり、今シーズンは既に脱落が決定しているIndianapolis以外にもAFC4強に変動が起きる可能性はある。まだたった2試合なので決めつけるには早いけど。
 トップとはいえNew Englandは相変わらずオフェンス頼り。Brady率いるパスDVOAは100.5%という見たこともないような驚愕の数字をたたき出している。パスが全然止まらないおかげかランも(あくまで現時点では)近年まれに見る好調ぶりで、36.2%の全体3位だ。個別の選手を見るといつものようにGreen-EllisとWoodheadが上位で奮闘。そういや今年はRBを2人ばかりドラフトで指名していたように記憶しているが、彼らの名前は見当たらない。
 Manning兄が欠場している現在ではおそらくリーグトップといっていいQBを抱え、OLも強力なチームのオフェンスがいい成績を残しているのは別に不思議はない。問題は今年もディフェンス。こちらは全体で23位、対パス22位、対ラン17位と満遍なく下位に低迷している。レシーバー別に見ると相変わらずWRを全然止められず、トップWRに対しては25位、2番手は30位に低迷している。McCourtyという久しぶりに有能なCBを得ている割には冴えない。パスラッシュはsack rateで全体13位とそう悪くないはずなんだけど。
 去年からそうだったが、今年もディフェンスのドライブスタッツ"http://www.footballoutsiders.com/stats/drivestats"はダメダメ。要するにドライブを途中で断ち切れず、ずるずると進まれている様子が窺える。ただ、turnoverは去年同様によく、全体で4位だ。これとSTによる上手いプレーのおかげで進まれる割に失点を抑えることができているんだろう。でもこんな「一か八か」ディフェンスを続けていて、レギュラーシーズンはともかくプレイオフは勝てるんだろうか。去年がそうだったように、ちょっと賽の目が悪い方に転んだらジエンドのような気がするが。
 
 それでもFOのランキングはまだNew Englandがトップにいるだけマシだろう。Pro Football ReferenceのSRS(Simple Rating System)を見ると"http://www.pro-football-reference.com/years/2011/"、現時点でリーグトップを走っているのは実はDetroit(23.2)だったという結論になる。New Englandはトップどころか同地区内でもBuffalo(22.0)、Jets(19.0)に次ぐ3位(16.3)でしかない。というか全体1位がDetroit、2位がBuffaloだなんてとても信じられない状況である。
 SRSは基本、得点差しか勘定に入れない。Buffaloは開幕週で、Detroitは第2週で圧倒的大差をつけて勝ったのがSRSで上位に入った理由だろう。New Englandはオフェンスがガンガン点を入れる一方でディフェンスも結構点を取られているため、この方式ではトップには出られない。試合数が少ないからこそ見られる現象であり、DetroitとBuffaloの実力を見極めるにはもう何試合か見る必要はあると思うが、それにしても興味深い事態ではある。
 Advanced NFL Stats"http://www.advancednflstats.com/"によるTeam Efficiencyのランキングはまだ出ていない。仕方ないのでオフェンスのWPAからディフェンスのWPAを引いた数値でランキングをしてみると、こちらではGreen Bayが1.18でトップになった。オフェンスはいいがディフェンスが今一つのNew Englandは3位。そしてDetroitが2位、Buffaloが4位に入っており、こちらのランキングでもこの2チームが意外な強さを見せている。
 そしてAFC4強のうちPittsburghはSRSはマイナス、WPA differenceは16位と、この2種類の指標でも冴えない状態。San DiegoもやはりSRSマイナス、WPA difference11位となっており、彼らより上位にAFCの他のチームが多数名前を並べている。もちろん、あくまで2週分の数字でしかないんだが、もしかしたら今年は本当にAFC4強体制が崩れる年になるのかもしれない。
 
 最後に私がよく利用するANY/Aで見てみよう。オフェンスのANY/AからディフェンスのANY/Aを引いた数字でランキングしたところ、こちらもトップはDetroitになった。しかも2位のNew England(4.11)を大きく引き離し、6.66でトップを独走状態だ。現時点ではオフェンスもさることながらディフェンスが非常に強力。一方、もう一つの「びっくり」チームであるBuffaloは全体12位の1.65と見た目ほど派手ではない。Buffaloの得失点は、現時点においてANY/Aから予想されるより恵まれた結果が出ていると考えるべきなんだろう。
 ANY/Aより将来の見通しに役立つといわれるNY/Aになると、かなり予想外だがトップにはDallasが登場する(4.09)。Detroitは2位に入っているが、その後はHouston、New Orleans、Tennesseeという具合に予想外のチームばかりが並ぶ。ちなみにこのランキングならPittsburghも9位とそれなりに高い場所に戻ってくるので、今後の楽なスケジュールもあわせて考えれば何とか4強の一角を維持できるかも。New Englandは7位、Buffaloはぐっと下がって(Jetsより下の)17位だ。
 なおANY/AでもNY/Aでも最下位はKansas City。昨シーズンの地区優勝はスケジュールに恵まれただけの結果であることは分かっていたが、それにしてもこれは酷い。Casselの首筋が寒くなりそうだ。
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