USA 10.82
Canada 6.61
Mexico 5.59
Japan 3.69
Germany -3.54
France -3.67
Austria -6.33
Australia -11.99
そう、4番目だ。上位4チームの中で最も冴えない成績である。同グループのカナダに3ヤード近くもの差をつけられている。フランスとオーストリアの実力差よりも大きな差である。得失点との相関性が高いANY/Aを見る限り、日本は残り2試合とも負ける可能性が高い。
どうしてこうなったのか。オフェンスとディフェンスに分けて分析してみよう。まずはオフェンスのANY/A。
USA 12.70
Canada 10.21
Japan 8.63
Mexico 7.85
France 6.09
Germany 3.05
Austria 2.78
Australia 0.51
メキシコをかろうじて上回っているが、これは被インターセプトゼロの効果だろう(メキシコのインターセプトは2)。NY/A(TDとintによる補正のない数値)で見れば上位4チームで日本が最低の7.38(メキシコは8.00)。2試合の合計パスヤードを見ても上位3チームが500ヤード超を稼いでいるのに対し、日本は363ヤードとドイツ(355ヤード)並み。パスで充分にヤードを稼げていないのだ。
中でも先発の高田が2試合で28試投16成功と成功率60%を切っているのが酷い。相手がカナダやメキシコというのならこの数字もまあ許容できるが、オーストリアとフランス相手にこれでは言い訳がきかないだろう。彼個人のANY/Aは7.1となりメキシコチーム平均すら下回る。プレイ数は少ないが、9試投で7成功、102ヤードを稼ぎ2TDを上げている東野を先発に回した方がまだいいんじゃないかと思えるほどだ。
それでもオフェンスはANY/Aでメキシコを上回っているからまだマシ。酷いのはディフェンスである。ディフェンスのANY/Aは以下の通り。
USA 1.88
Mexico 2.27
Canada 3.60
Japan 4.93
Germany 6.59
Austria 9.11
France 9.76
Australia 12.50
メキシコとは2.5ヤードを超える差がついている。許したパスヤードも356と、上位3チーム(いずれも200ヤード台)に及ばないのは無論、ドイツ(341ヤード)、オーストリア(349ヤード)にすら負けている。日本ディフェンスのパス成功率は58.6%に達しており、上位3チーム(いずれも50%かそれ以下)に比べて相手のパスを止められていない様子が窺える。
なぜこんなにパスを通されているのか。前に書いた通り、DLが機能せずQBにプレッシャーがかかっていないからだ。2試合でサックを1回も記録していないのはドイツと日本しかない。ドイツは下位チームだから仕方ないが、上位の日本がこれでは駄目だろう。他の上位チームは少ないカナダですら2回、米国は4回、メキシコは5回もサックを記録している。
2試合で日本の相手が選んだプレイ回数はラン40回に対してパス58回。ランより5割増し近くも多いのだ。リードを奪う展開だったから相手がパスに出るのは当然と思うかもしれないが、米国(ラン48、パス43・含むサック)、メキシコ(57、49)、カナダ(41、53)と比べても特に日本に対してパスを使う比率が高いことが分かる。明らかに日本の弱点がパスディフェンスにあると見て、そこを攻撃してきているのだ。
残る2試合、相手はまずカナダだが、当然彼らもこの弱点をついてくるだろう。カナダはランも強い(1回平均6.16ヤードも稼いでいる)が、日本のランディフェンスがかなり強烈なのでここで勝負を仕掛けてくることはないだろう。何しろ彼らはパスも強い(成功率72%、TD6int1)のだから。前2試合と同様、パスにディフェンスが切り裂かれる場面を何度も繰り返し見ることになりそう。
それに対抗するにはこちらもパスを投げ、得点を積み重ねるしかない。でもこちらのQBは不調の高田と、プレイ回数が少なすぎる控え2人。危機的状況である。いっそ東野先発という賭けに出たらどうだろうか。
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