ランペ

 暇つぶし的なエントリーを。かつて光栄から発売されていたランペルールに出てくる司令官(信長の野望で言うところの武将)が、具体的に史実のどの人物に相当するのかをちょっと調べてみた。といっても全部は面倒なのでとりあえずフランスだけ。司令官一覧はこちら"http://hima.que.ne.jp/nobu/bushou/lempereur.shtml"を参照。
 
 まずはボナパルト一族。これは簡単。
 
 
 次に政治家連中。
 
 
 約1名、回想録以外に大したことは何もしていない物凄い小物が混じっている。ラメットは変な綴りになっているが普通に考えてLameth兄弟のことだろう。ただし兄弟の誰に当たるかは不明だし、彼らを取り上げるなら他に適当な政治家は山ほどいると思うんだが。そしてコレンクールは馬事総監を務めていたせいか騎兵能力が異様に高いが、実際の彼は外交官と見た方がいい。
 次は元帥たち。
 
セリュリエ"http://en.wikipedia.org/wiki/Jean-Mathieu-Philibert_S%C3%A9rurier"
ベルティエ"http://en.wikipedia.org/wiki/Louis_Alexandre_Berthier"
モンセイ"http://en.wikipedia.org/wiki/Bon_Adrien_Jeannot_de_Moncey"
ルフーブル"http://en.wikipedia.org/wiki/Fran%C3%A7ois_Joseph_Lefebvre"
オジュロー"http://en.wikipedia.org/wiki/Augereau"
マッセナ"http://en.wikipedia.org/wiki/Massena"
ベルナドット"http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_XIV_John_of_Sweden"
ヴィクトール"http://en.wikipedia.org/wiki/Claude_Victor-Perrin,_Duc_de_Belluno"
サンシール"http://en.wikipedia.org/wiki/Laurent_de_Gouvion_Saint-Cyr"
マクドナルド"http://en.wikipedia.org/wiki/Jacques_MacDonald"
グルーシー"http://en.wikipedia.org/wiki/Emmanuel_de_Grouchy"
ベシェール"http://en.wikipedia.org/wiki/Jean-Baptiste_Bessi%C3%A8res"
ミュラ"http://en.wikipedia.org/wiki/Joachim_Murat"
モルティエ"http://en.wikipedia.org/wiki/%C3%89douard_Adolphe_Casimir_Joseph_Mortier"
スルト"http://en.wikipedia.org/wiki/Soult"
ネイ"http://en.wikipedia.org/wiki/Michel_Ney"
ランヌ"http://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Lannes"
スシェト"http://en.wikipedia.org/wiki/Louis_Gabriel_Suchet"
ダヴー"http://en.wikipedia.org/wiki/Davout"
マルモン"http://en.wikipedia.org/wiki/Marmont"
ポニアトフスキ"http://en.wikipedia.org/wiki/J%C3%B3zef_Antoni_Poniatowski"
ウディノ"http://en.wikipedia.org/wiki/Oudinot"
 
 元帥だから実在性は疑いないが、それにしても師団長までしかやっていないセリュリエとか、ほぼ参謀長業務だけであのシステムで登場するのは違和感があるベルティエあたりは省いてもいいレベル。逆に選ばれなかったブリュヌ、ジュールダン、ケレルマン親、ペリニョンは全員が軍司令官経験者であり、本来なら優先的に出てきてもおかしくない。
 続いて将軍たちの中でも軍団長以上経験者。
 
 
 モローやドゼーは文句なし。他の連中もまあ悪くはない(レイユでなくルドリュ"http://fr.wikipedia.org/wiki/Andr%C3%A9_Pierre_Ledru"だったら出てくるのはおかしいが)。 一方、以下の連中は歩兵師団長や騎兵軍団長・師団長の経験しかない連中だ。この辺になるとどうして出てくるのかよく分からなくなる。
 
 
 それでもまだ彼らはある程度の兵力を率いた経験がある。以下の面々になるとその経歴はさらにしょぼくなる。
 
 
 ネルソンですら司令官キャラでないのにブリュイ"http://en.wikipedia.org/wiki/Fran%C3%A7ois-Paul_Brueys_d%27Aigalliers"が出てくるとは思えないので、やはり1813年に准将になったプティのことを指しているのだろう。それも含め、百日天下とセント=ヘレナで名を知られてはいるが指揮官として大部隊を率いていたわけではない連中ばかりだ。
 以上、出てきてもおかしくない連中も多いが、一方でなぜこいつがと言いたくなる司令官も結構いる。どうも手に入る限りの日本語文献とかボードゲームにある名前を目一杯放り込んだような印象が強いリストだ。実在するかどうかも分からない奇妙な名前が出てくる他国の司令官たちに比べれば、これでも随分マシだけど。
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コメント

ハンドブック

つね
はじめまして。
ずいぶん昔のエントリーですが、実家でKOEIが出版したランペルールのハンドブックがあったので人物紹介。
「第5部ヨーロッパ軍人名鑑 将軍たちの肖像」でフランス所属全58人とその他所要人物42人の一言コメント付き紹介があります。
ラメットは「アメリカ独立戦争に参加。三部会では王の拒否権に反対するなど、革命派の立場をとるが、ヴァレンヌ逃亡事件以後は王党派となり、亡命する。帰国して県知事を歴任し、ルイ18世についた」とあります。
コランクールは「『回想録』で知られるヴィサンス公コランクールの弟。・・・ボロディノの会戦で戦死」
レイユは「ワーテルローでは、右翼軍団を率いる」、プティは「1813年旅団長。『フォンテーヌブローの別れ』の絵でナポレオンと抱きあっているのがこの人物である」なので、推測通りかと。

イギリスで紹介されているのはジョージ×2、ヴィクトリア、アディントン、ピット、ウェリントン、フィリッポ―の7人のみでした。

desaixjp
情報ありがとうございます。
下記の経歴(p416-418)から確認する限り、ゲームのラメットは最年少のアレクサンドルのようです。
https://books.google.co.jp/books?id=e0YPAQAAMAAJ
コレンクールが弟の方だとしたら、騎兵軍団長の経験しかない人物ということで、やはり取り上げるには微妙な人選です。
ゲームが作られた時期はネットもアマゾンもなく、情報の入手に苦労したのであろうことは想像できます。もし今の時代に作られていたのなら、おそらくもっと違う人物を取り上げたのではないでしょうか。

つね
レスありがとうございます。
変にシステムをいじる(リアルタイム戦闘化など。年取るとついていけません)ことなく、人物の増加と能力値の見直しをしてもらってリメイクしてくれたら、遊んでみたいものです。スシェト(スーシェ)なんか戦争関連の能力全てCですからね。

ところでFC2 Blogはコメントの追加が不明ですね。管理人さんは分かるのでしょうが。

desaixjp
人物の増加と能力値の見直しだけ、というのも一つの考え方ですね。
テーマのマイナーさを考えると実現する可能性はおそらくほとんどないでしょうけど。

あと、ご指摘を受けてテンプレートを変更しました。
今までのはスピード重視、軽量化優先でしたが、これで追加コメントの存在がトップからも分かるようになると思います。

つね
テンプレート変更ありがとうございます。

最初は「あ、フォントが変わった」と驚いたのですが、指摘を受け入れていただき感激です。もちろんエントリーそのものも面白いのですが、他の方のコメントややり取りを読むのも楽しいものです。

desaixjp
フォントは元に戻しました。
アルファベットが気持ち悪かったので。
とりあえずはこの格好で行こうかと思います。
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