祖国は危機にあり(La patrie en danger) 関連blog
エリート内紛争 場外乱闘編
2021
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01
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30
その他
厳戒態勢が敷かれた米大統領就任式は、1番の話題になったのがサンダースのファッションという具合で、かなり平穏に終わった。いったんは落ち着いたように見えているアメリカの情勢だが、変な方向で火の手が上がっている。場所はウォール街だ。 GameStopというゲーム小売りチェーンの株価が激しく騰落したことが問題になっているのだが、背景がなかなかシュール。こちらのツイートに要点が箇条書きにされているのだが、単に「市...
革命戦争史15巻
2021
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01
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28
ナポレオニック
ジョミニのHistoire critique et militaire des guerres de la révolution, Tome Quinzièmeの翻訳終了。今回も1ヶ月あたりおよそ50ページのペースで翻訳終了。なにしろ短い巻なのであっという間に終わってしまった。これでこのシリーズ(全15巻)は一通り訳し終わったことになる。といってもかなりざっくりとした翻訳なので人に見せられるレベルではないが。 これまでの感想だが、まずジョミニの文章はかなり回りくどい。どう...
2020 week20
2021
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01
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26
NFL
NFLは両方ConferenceのChampionshipが開催。例年のことだが「MVPを取った選手は優勝できない」ジンクスが今年も炸裂している(RodgersがMVPを取る前提)。一方、これまで続いていた「地元開催のSuper Bowlには出場できない」ジンクスがついに崩れ、Buccaneersが地元の応援を受けながらのゲームを展開することになった。 事実上のアウェイで戦うことが確定したのは、前年に続いての出場となったChiefs。ずっとツキに恵まれた印象...
マインツ出撃 下
2021
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01
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24
ナポレオニック
1793年のマインツ攻囲に関し、Chuquetはその本の中でいくつかの細かい戦闘に1章を当てて記述している。前回紹介したモスバッハの出撃もそうだが、それ以外にも「マリエンボルンの奇襲」(p216-222)という章がある。5月30日から31日にかけての夜間、ライン左岸にあるマリエンボルン村に対してフランス軍が仕掛け、結果的には成功しなかった奇襲について記した章である。 マリエンボルンには攻囲しているプロイセン軍の司令部...
マインツ出撃 上
2021
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22
ナポレオニック
Chuquetが書いたマインツ攻囲に関する本について、前に取り上げたことがあった。原書自体はgoogle bookで読むことができるし、英訳本も出ているが、日本でマイナーなテーマであることに変わりはない。 最初に読んだ時はよくぞこんなマニアックな話をここまで詳しく、と思ったのだが、最近見直してみるとむしろマインツ攻囲の最中に起きた出来事について面白い部分をクローズアップして取り上げつつ、一方で読者が退屈に思うであ...
2020 week19
2021
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01
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20
NFL
NFLではplayoffのdivisional roundが終了、したのだがその前に遅れてきたブラックマンデーがPhiladelphiaで発生した。Super Bowlを制したこともあるPedersonが解雇されたのだ。いったんは安全だと思われた地位からあっさり放り出されたのはファンから見ても意外だった模様。とはいえ彼の実績なら他チームからの引き合いがあるだろうとの指摘もあり、まだ職を完全に失うという状況ではない。 一方で既にHCをクビにしていたチーム...
メタエトニーかバンドワゴンか
2021
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18
その他
Peter Turchinのウェビナーがyoutubeにアップされている。マクロレベルの文化的進化をテーマとしているが、内容はこれまでも紹介してきた帝国の広まり方に関する話や、Seshatのデータから調べた社会の複雑さの進化などの話について触れたものだ。 その中で彼は何度かマルチレベル選択について言及している。文化的な進化について議論を進めるうえでマルチレベル選択理論が有用であることを主張しているわけで、まあいつものTurc...
火薬と歴史データ 4
2021
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16
火薬・軍事革命
Seshatで見る火薬の伝播史最終回。まずはサブサハラ・アフリカの続きでガーナ沿岸を見てみよう。こちらは1700年以降に手持ち火器がpresent、「実在」となる一方、火薬攻城兵器は18世紀以降になってもinferred absent、「不在と推測」になっている。この地域には既に15世紀末に火薬兵器を抱えたポルトガル人が進出していたことを踏まえるなら、このデータについてはいささか驚きを覚えるところだろう。 実際、ガーナにほど近いベ...
火薬と歴史データ 3
2021
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01
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14
火薬・軍事革命
しばらく休んでいたが、Seshatで見る火薬の伝播史その3。中国に近い地域について見ているところだが、次は日本の関西に目を向ける。だがこちらについては、インド同様に調査不足ではないかと思われる部分が目立つ。 応仁の乱以前の室町時代を見ると、火薬攻城兵器と手持ち火器のどちらもabsent、「不在」となっている。対馬の火器や琉球の火矢は関西でないので取り上げられないのも仕方ないんだが、蔭涼軒日録や壒嚢鈔に出てく...
2020 week18
2021
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01
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12
NFL
政治の世界はかなり動揺しているがスポーツは淡々とスケジュールを進めている。NFLではplayoffのwildcard roundが実施され、一気に6試合が行われた。結果として6チームのシーズンが終わったわけで、昨シーズンまでの4チーム脱落よりも派手な展開になっている。 勝ち負けで見ると今年はホームチームの2勝4敗。もともとこの週は割とアウェイがよく勝つことで知られていたのだが、その傾向はplayoffに残るチームが増えても変...
治安と党派
2021
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10
その他
前回、米議事堂襲撃に関連するエントリーで、今後の問題点として治安当局の話を取り上げた。なぜああも容易に暴徒を議事堂に入れてしまったのかについては報道でも問題視されており、議会警察長官が辞任を決める事態に至った。何より問題なのは、今回の件が昨年ずっと続いていたBLMで指摘されていた「治安当局が人種差別的な対応をしている」との疑惑を裏付けてしまうような事態である点だ。 以前ピンカーに対する抗議について...
キャピトルヒル強襲
2021
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08
その他
ようこそ! 我らが「不和の時代」へ というわけで、いったいいつのフランス革命だよと言いたくなる事態がワシントンで発生。混乱の中で死者も4人出たそうで、Turchinの言う「社会政治的不安定性イベント」の要件を満たした。「対抗エリートの扇動」で「困窮化した大衆が暴動を起こす」という流れもまたTurchinが指摘している通り。珍しいとしたら対抗エリートがよりによって現職大統領である、という点か。 もともとこの日(...
2020 week17
2021
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01
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06
NFL
NFLはレギュラーシーズン最終週が終了、したのだが、先週大活躍したばかりのKamaraがいきなりCovid-19で陽性。他にもDolphinsのFitzpatrickやRamsのKuppが陽性になったほか、Brownsの選手でCovid-19リスト入りする選手が出てくるなど、最後まで疫病の影響が色濃く出たシーズンとなっている。 プレイオフの14チームも今週で出そろった。やはり注目点はNFCの第4シードとなったNFC東の優勝チームだろう。午後のゲームでGiantsが勝...
火薬と歴史データ 2
2021
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01
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04
火薬・軍事革命
Seshatで見る火薬の伝播史その2。西欧に近い地域として、次は南西アジアのスーサを取り上げよう。まずはイル=ハン国だが、ここでは火薬攻城兵器も手持ち式火器も揃ってabsent、つまり不在としている。フレグの遠征に際して火薬兵器が使われたという話がしばしば語られるが、具体的な証拠はないとSeshatのデータには記されている。以前こちらで紹介した議論そのままだ。 続くティムール朝の時代においても、やはり火薬兵器は2...
火薬と歴史データ 1
2021
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02
火薬・軍事革命
火薬兵器が中国で生まれ、それから西欧に飛び火し、そのうえで中国と西欧から周辺地域へと広がっていったのではないか、という話はこれまでも述べてきた。少なくともChaseのいうエクメーネについてはそういう流れで大体説明できる。それ以外の地域(サブサハラ・アフリカ、南北アメリカ、オセアニア)は欧州との接触時が火薬兵器の伝わった時期だと考えて大きな違いはないだろう。 この想定が間違いないかどうか、Seshatのデー...
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desaixjp
「祖国は危機にあり」へのリンクはこちら
「終わりと始まり ―火薬革命の900年―」
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