祖国は危機にあり(La patrie en danger) 関連blog
殿堂入りの資格
2017
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07
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30
NFL
Football PerspectiveがEli Manningの殿堂入りについての議論を掲載していた"http://www.footballperspective.com/eli-manning-and-the-hof-part-2/"。Eliについては以前、ESPNが「72%の確率で殿堂入りする」という記事"http://www.espn.com/nfl/story/_/id/18647078/"を書いているのだが、それに真っ向から反対するエントリーだと言える。 確かにEliは2つのリングを手に入れているが、一方でレギュラー...
大陸軍 最後の勝利? 6
2017
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07
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28
ナポレオニック
承前。前回はスフェルの戦闘に関する文章"https://books.google.co.jp/books?id=98FhAAAAcAAJ"を紹介するだけで手いっぱいだったが、この文章はヴュルテンベルクの参謀本部がまとめたものが元になっている(p476n)そうで、それなりに信頼度はあると思われる。皇太子の報告では詳細が触れられていなかった連合軍右翼の状況が分かるほか、フランス軍の騎兵による反撃への言及もあるなど、非常に興味深い文章だ。もちろ...
大陸軍 最後の勝利? 5
2017
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07
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26
ナポレオニック
承前。今回はこの本"https://books.google.co.jp/books?id=98FhAAAAcAAJ"に載っているスフェルの戦闘についての詳細な記録を紹介する。「敵の陣地は以下の通り。右翼はイル川がラインに注ぐ地点の近くに拠った。いくつかの大隊がルプレヒツアウに駐留し、迂回行動からこの地点を守った。この翼側の背後には深く塹壕が掘られたヘンハイム村、ビシュハイム村、及びシルティヒハイム村があり、そこは多くの兵に守備されて...
大陸軍 最後の勝利? 4
2017
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07
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24
ナポレオニック
承前。少なくともスフェルの戦闘が行われた同時代やその直後には、フランス軍は負けたと思われていたようだ。同年に英国で出版された雑誌"https://books.google.co.jp/books?id=5chDAQAAMAAJ"では「ヴュルテンベルク皇太子はその間、いくつかの勇敢な交戦の後にラップ将軍をストラスブールに追い込み」(p167)と書いている。翌1816年出版のこの本"https://books.google.co.jp/books?id=aF8IAAAAQAAJ"は、な...
大陸軍 最後の勝利? 3
2017
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07
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22
ナポレオニック
承前。「大陸軍の最後の勝利」とされるスフェルの戦闘について、フランス側と連合軍側の史料に違いがあることを紹介した。ラップの言い分に従うなら連合軍は最後に壊走したはずだが、連合軍側が戦闘直後に残した史料を見る限り彼らはむしろフランス軍を圧したまま戦いを終えたという認識を持っていた。 どちらがより信頼に値する史料であるかと言えば、それは文句なしで連合軍側だ。ヴュルテンベルク皇太子の記録は彼が戦いの「...
大陸軍 最後の勝利? 2
2017
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07
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20
ナポレオニック
承前。実はスフェルの戦いで勝ったのは連合軍だという指摘は、フランス軍勝利説に負けないくらい多数ある。前回のBodart本もその1つだが、他にも例えばSiborneが書いたHistory of the War in France and Belgium, in 1815"https://books.google.co.jp/books?id=ICfSAAAAMAAJ"がある。曰く「合わせて4万人以上にのぼる戦力を持つヴュルテンベルク皇太子は28日、賢明な戦闘の後にラップ将軍をストラスブール要塞内へと...
大陸軍 最後の勝利? 1
2017
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07
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18
ナポレオニック
「ナポレオン戦争におけるフランス軍の最後の会戦での勝利」と言われる戦いがある。ラ=スフェルの戦い"https://en.wikipedia.org/wiki/Battle_of_La_Suffel"がそれだ。ラップ"https://www.napoleon.org/en/history-of-the-two-empires/biographies/rapp-jean/"率いるライン方面軍(第5軍団)が、ヴュルテンベルク皇太子"https://en.wikipedia.org/wiki/William_I_of_W%C3%BCrttemberg"の指揮す...
口径長の歴史 下
2017
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07
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16
火薬・軍事革命
長砲身化が進んだ16世紀においても、前に紹介したこちらの文献"http://www.staugustinelighthouse.org/LAMP/Conservation/Meide2002_Bronze.pdf"にあるようにペリエやモーターのように口径長の短い大砲は存在した。口径長が伸びたのは、主にカルヴァリン砲に代表される通常で32~34倍、長いものだと40倍以上に達した砲兵が登場したのが一因だ。欧州では確かに「古典的大砲」と呼ばれる口径長の長い大砲が広まっていた...
口径長の歴史 上
2017
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07
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14
火薬・軍事革命
以前、こちら"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55818825.html"で昔の大砲についての口径長、つまり口径に対する砲身の比率について言及したことがある。AndradeがThe Gunpowder Age"https://www.tonioandrade.com/"の中で指摘しているように、初期の火器においては洋の東西を問わず口径長が伸びる傾向が存在した。 欧州では当初は10倍程度だった口径長が、15世紀後半にかけて40倍程度まで拡大した。同...
おかしな主張
2017
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07
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12
その他
奇妙なことを書いているサイト"http://www.artillerie.info/styled-2/page-2/"を見つけた。欧州における初期の火器について紹介しているのだが、その中に「フランスの7種の口径とビュロー兄弟」という項目がある。15世紀半ば、シャルル7世の時代にビュロー兄弟が行った砲兵改革に関する説明が書かれているのだが、それが実に変である。 それによると15世紀半ばにフランスは砲兵の近代化と効率化を成し遂げたことに...
東西史 書評
2017
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07
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10
その他
面白い文章"https://journals.library.ualberta.ca/cjs/index.php/CJS/article/view/25677/20268"を見つけたので。こちら"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55806472.html"などで著書を紹介したAndradeが、イアン・モリスの本("https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/54698300.html"など)とHoffmanの本("https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56266742.html"など)について記した書...
中世図像
2017
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07
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08
火薬・軍事革命
前回取りこぼした話をいくつか書いておこう。まずBellifortisの図について。前にも紹介したように、コンラート・キーザーが書いたというこの書物には据え付けた銃砲に針金のようなもので点火する人物が描かれている。よく知られているのは絵はゲッティンゲン大学が所蔵しているマニュスクリプトに描かれているもの"http://manuscriptminiatures.com/4499/11796/"だろう。 こちら"http://www.wtnb-bnz.jp/blog/di...
火縄の歴史
2017
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07
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06
火薬・軍事革命
以前、火縄の歴史について調べたことがある("https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56168824.html"と"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56172614.html")。通説では欧州で火器が使われ始めた時期には火縄ではなく焼いた針金が使われていたとされていること、それに対し欧州では最初期から火縄が使われていたという見解もあること、しかし中国で火縄がいつ発明されたかは分からなかったことなどをまとめた...
関ヶ原新説 下
2017
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07
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04
その他
関ヶ原については、さらにこんな話"https://togetter.com/li/1122448"もある。最近出たこの本"https://www.amazon.co.jp/dp/4434231685"に関する感想と、それに関連した関ヶ原戦役における通説とは異なる毛利家の動向についてだ。曰く「関ヶ原認識がどんどんぶっ壊され」る本だそうで、特に驚愕の内容とされているのは、「毛利は関ヶ原の決戦前日の9月14日に既に家康に事実上の降参をし、以降自身を『東軍』...
関ヶ原新説 上
2017
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07
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02
その他
最近、関ヶ原の戦いに関する新説が少し話題になっていた"https://togetter.com/li/1121560"。従来の通説に対する見直しが色々な側面からなされているらしい"http://kenuchka.seesaa.net/article/400348148.html"。この時代には詳しくないのでその妥当性について判断はできないが、基本的にこの手の「通説への異論」は大好きなので、興味半分でちょっと調べてみた。 いろいろある「異論」の一つに、関ヶ原の...
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「祖国は危機にあり」へのリンクはこちら
「終わりと始まり ―火薬革命の900年―」
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