祖国は危機にあり(La patrie en danger) 関連blog
続ドルーオのディスクール
2008
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30
ナポレオニック
承前、ドルーオ演説の続き。 偵察報告によると、会戦後に敵は二つに分かれたことが判明しました。英国軍はブリュッセル街道を移動し、プロイセン軍はムーズ河へ向かいました。騎兵軍団と第3及び第4歩兵軍団の先頭に立ったグルーシー元帥が、後者の追撃を委ねられました。皇帝は英国軍がたどった道を、第1、第2及び第6軍団と帝国親衛隊を率いて追撃しました。 先頭にいた第1軍団は何回か敵の後衛部隊を攻撃して崩壊させ、...
週記・モーターシティの惨劇
2008
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29
NFL
日記ならぬ週記である。 ジャンプ漫画は試合がなかったのでパス。NFLは感謝祭の試合があり、いよいよ押し詰まってきた感じだ。で、その伝統の試合ではDetroitがTennesseeに大敗した。10勝1敗のTennesseeが相手だから負けるのも仕方ないのだが、それにしてもこれで開幕12連敗。シーズンの4分の3が終わって、まだ一つも勝ち星がない。 残り4試合の相手も決して楽ではない。Minnesota(6勝5敗)、Indianapolis(7勝...
ドルーオのディスクール、って書くと何だか現代思想っぽく見えるな
2008
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27
ナポレオニック
ワーテルロー関連の史料として時々紹介されるのが、ドルーオ伯の演説と呼ばれるものだ。ワーテルロー会戦から戻ってきたドルーオが貴族院に召集され、そこで戦役の経緯について説明している。時期が古く、本人もまだ記憶が比較的鮮明に残っている時期に語られたものなので、それだけ重要な史料だと言っていいだろう。その中身はネット上でもあちこちで見つかるのだが、とりあえずリュシアン・ボナパルト著のLa verite sur les ce...
ベルトラン命令
2008
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25
ナポレオニック
google bookをあまり当てにしすぎると拙い、というお話。 Napoleon Seriesの中にワーテルロー戦役におけるグルーシーに焦点を当てた記事"http://www.napoleon-series.org/military/battles/1815/c_grouchyorders.html"が掲載されていた。ネット上で確認できる史料を使った記事であり、それ自体は面白い取り組みでもあるが、利用している文献が英語ばかりというのが少し気に入らないところ。グルーシーに関する話を書...
1799年ジュールダン・その27
2008
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11
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23
ナポレオニック
芽月16日(4月5日) 私の手紙の写しを総裁政府に送るというあなたの意図を知らされたので、私は退却を命じることを決断した理由について十分に詳述していないのではないかと危惧の念を抱いています。そこで、フリブールの地点が突破され我々のあらゆる連絡線がエルツァッハとヴァルトキルヒの地点――そこから敵がハズラッハとフライブールに大挙して到着し、その結果我々の退却地点を確保したたに違いありませんが――によって...
週記
2008
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22
NFL
日記ならぬ週記である。 ジャンプ漫画は試合がなかったのでパス。NFLでは第11週が終了。New Englandは一足早く試合を終えていたのだが、どうもあの試合におけるCasselの活躍は今シーズンのリーグトップだったらしい。DYARで見た各選手の第11週における記録(除くMNF)"http://sports.espn.go.com/nfl/news/story?id=3708869"を見ると、Casselは244とぶっちぎりでトップ。それまでシーズン最高だった第3週...
1799年ジュールダン・その26
2008
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21
ナポレオニック
ゲンゲンバッハの司令部、芽月15日(4月4日)、一にして不可分のフランス共和国暦7年 エルヌフ将軍から司令官へ 親愛なる戦友よ、モリトール参謀副官は間違いなく、ブレントツェーベンの陣を放棄することを余儀なくされた出来事に関する報告をあなたに渡したでしょう。より詳しい細部に入る時間が得られるまで、簡単な素描を伝えます。 昨日、芽月14日(4月3日)午後3時、クロアチアとパンドゥールの兵がフリベルク...
データと仮説と
2008
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その他
こちらの本"http://sciencei.sbcr.jp/archives/2008/11/post_13.html"読了。分岐学に関する入門書のようなものだが、ちょっと食い足りない印象が残った。 書かれている中身は真っ当だと思う。最新の研究成果をいくつか紹介しているが、力点を置いているのは紹介そのものではなくその研究の背景にある科学的な思考方法の説明だ。なぜそのような研究成果が得られたのか、研究者はどのような思考を積み重ねて結果を導き...
1799年ジュールダン・その25
2008
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17
ナポレオニック
コワールの司令部、風月28日(3月18日)、一にして不可分のフランス共和国暦7年 司令官マセナからドナウ方面司令官たる市民ジュールダンへ 親愛なる将軍殿、私は昨夜、総裁政府から送られた特別な密使に会い、政府がイタリア方面軍司令官と同様あなたにも前進を命じたこと、そして皇帝とトスカナ大公に対する宣戦布告を提言するという連絡が22日朝に議会へなされたことを、彼から知らされました。 親愛なる将軍殿、か...
週記
2008
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15
NFL
日記ならぬ週記である。 ジャンプ漫画早売りは試合がなかったのでパス。NFLでは木曜日の試合があったので気が付くとNew Englandが2試合済ませていたのだが、結果はまあこんなもんだろう。Casselは頑張ったと言えるが、試合数を考えると成長したとまで断言していいのかどうかは不明。それより問題はやっぱりディフェンス(特にパスディフェンス)で、決して絶好調とは言えないFavreにパス成功率79%、yards per pass attempt...
1799年ジュールダン・その24
2008
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13
ナポレオニック
元帥関連の掲載が終わったので、今回からジュールダン本の翻訳を再開する。 パリ、芽月2日(3月22日)、一にして不可分のフランス共和国暦7年 陸軍大臣からドナウ方面軍、エルヴェティー方面軍、及び監視軍司令官たる市民ジュールダンへ 市民将軍殿、総裁政府は風月28日(3月18日)付のあなたの手紙を注意深く読んだ――そして彼らはあなたに対し、エルヴェティー方面軍はあなたの指揮する全体の一部で、あなたが最良...
クラウゼヴィッツ1815
2008
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11
ナポレオニック
クラウゼヴィッツの記したワーテルロー戦役に関する著作の英訳を読了。Daniel Moranなる人物が翻訳したもので、しばらく前までネット上からダウンロードできたのだが今はもう無理かもしれない。書かれた時期などは不明だが、文中に挙げられている参考文献などから判断するに、かなり古い時期(もしかしたら1820年代前半)に書かれたものだと思われる。 ワーテルローの戦いに関する戦略的分析が中心となっており、あまり歴史...
ナポレオンと元帥たち・番外
2008
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09
ナポレオニック
前回までで25人分を紹介し終えたナポレオンの元帥評だが、番外編を少しばかり。まずセント=ヘレナで一言も言及されなかったペリニョンについて。確かにナポレオンはセント=ヘレナではこの最も地味な元帥に触れていないが、それ以外の時期なら彼に触れている事例も存在する。たとえば百日天下の最中、1815年4月10日にダヴーに宛てた手紙がある。「そのような訳で、ペリニョン元帥にはその領地にとどまって構わないこと...
週記
2008
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08
NFL
日記ならぬ週記である。 アメフト漫画はやっぱりまだ終わらないようだ。やれやれ。とりあえず早売りには試合のシーンがなかったので感想はパス。 NFLではついにNew EnglandまでがWildcatをやった。でもSingle-Wing Sentinel"http://swsentinel.blogspot.com/"の更新は相変わらずはかどらない。運営者が忙しいのだろうが、去年のあの異様に高かった更新頻度と比べるとほとんど放置プレイ状態といってもいい。せっ...
ナポレオンと元帥たち・25
2008
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06
ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。今回は「おしゃべりなペラン軍曹」ことヴィクトールだ。デルダフィールドのヴィクトールに関する記述にはのっけから疑問がある、ということはシェヘラザードさんが指摘している"http://blog.livedoor.jp/sheherazade/archives/51080837.html"。バスティーユ襲撃の数週間後にヴィクトールがダヴーと伴にパリに向かったという話だが、Sixによれば彼は1789年10月16日に「軍に再入隊」したと...
歴史が見下ろすもの・2
2008
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05
ナポレオニック
承前、ピラミッドの戦いと「四十の世紀が諸君を見つめている」という台詞について。1808年以降に出版された本では、ピラミッドの戦いでナポレオンが「四十の世紀」云々と発言した、と書かれていることを前回は説明した。ではもっと前、実際に戦いが行われた時期(1798年)に近づくとどうなるだろうか。 Roger Alexandreが紹介している一例が、ベルティエが記して共和国暦8年(1799―1800年)に出版されたRelati...
歴史が見下ろすもの・1
2008
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03
ナポレオニック
「やがて巍然として天空に聳立する金字塔(ピラミッド)を煙雲飄渺の間に望見するや、馬を陣頭に驅り、凛然大呼して曰く、『嗚呼、兵士よ。四千年の齢は彼の塔上より汝等を瞰下す。汝等何ぞ奮起せざるを得んや』と」近代デジタルライブラリー"http://kindai.ndl.go.jp/"「奈翁全伝第2巻」p379-380 ナポレオンの台詞として(日本で)有名なものといえば、「余の辞書に不可能の文字はない」と並んで上記の「四千年の歴史...
週記
2008
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01
NFL
日記ならぬ週記である。 漫画早売りネタバレの前にNFL、の前に漫画「Liar Game」について。最近まで雑誌で連載していたのだが、ある意味連載の中で最も驚愕のシーンがあった。思わず笑ってしまったけど、いきなりそういう設定はありなんですかい? NFLに戻してNew Englandは第8週も勝利し、通算5勝2敗となった。Buffaloが負けたので、これで地区内同率首位。とはいえおよそ強さが全く感じられない「首位」である。本...
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desaixjp
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「終わりと始まり ―火薬革命の900年―」
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