祖国は危機にあり(La patrie en danger) 関連blog
ナポレオンと元帥たち・11
2008
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08
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31
ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。今回は漫画でも大人気のランヌである。デルダフィールドの言う「八歳の子どもにも等しい醜態をさらした」代表例でもある。アスペルン=エスリンクにおけるベシエールとの諍いは、これまたマルボが紹介している(Memoires du general baron de Marbot, II"http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k2022733" p186-192)ものだが、確かに部下の前で上官同士がやらかすにはかなりみっともないものであ...
週記
2008
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08
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30
NFL
日記ならぬ週記である。 漫画早売りネタバレの前にNFLはいよいよ来週開幕。まずGiantsがWashingtonを迎える開幕戦が行われる。という訳でFootball OutsidersがそろそろDVOA直前予想を出してもいい頃なのだが、どうもそれらしいものが見当たらない。とりあえずNew York Sunに勝敗数を含めた予想が載っている"http://www.nysun.com/sports/just-17-weeks-left-before-the-playoffs/84896/"ので、それを見ておこう。...
ナポレオンと元帥たち・10
2008
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29
ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。今回はケレルマン。前回、フランス革命戦争期に活躍した将軍たちはナポレオン戦争期に目立った将軍たちに比べて知名度が低い、という話をした。が、物事には例外がつきものである。ナポレオン戦争期には実質引退状態。革命戦争期はまだ前線指揮官を務めていたが、大した活躍はしていない。それなのになぜが知名度だけは抜群の人物がいる。ケレルマンだ。 ヴァルミーの丘でプロイセン軍の砲撃に晒された部下...
ナポレオンと元帥たち・9
2008
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ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。今回はジュールダンだ。正直言ってデルダフィールド本におけるジュールダンの扱いは酷い。彼の戦功については「革命戦争のまっただ中で外国の侵入を防いだ」との言及や「フルーリュスの勝者」という枕詞が見られる程度で、それ以外はスペインでの失敗しか描かれていない。デルダフィールド本を読んでも、彼が元行商人であることと、他の多くの元帥たち同様に半島でミスを犯したことしか分からないだろう。 ...
続々・五輪SABRmetrics
2008
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08
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25
その他
今回の五輪についてネットを見ていると、監督に責任があるとの声をよく見かける。理由も采配だったり選手選びだったり色々だが、どちらかというと精神的な部分に問題を求める意見が多いのが気になるところだ。ソフトボールを見習えといった声や、他チームの方が気持ちが強かったという見解は、たとえ現実がそうだったとしても指摘することにどれほどの意味があるのだろう。何しろこの批判は、選手たちから「我々だって強い気持ち...
続・五輪SABRmetrics
2008
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08
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24
その他
さてオリンピックの野球。今回は攻撃の方だ。全試合が終了したので、最終戦まで含めたデータを使う。本当は出場各チームのRuns Createdを出して見比べたいのだが、日本以外の塁打が不明のため不可能。仕方ないので以下では分母を(打数+四死球+犠打)とした三振率、四死球率、本塁打率、BABIPを出してみた。JPN .177 .098 .021 .261KOR .171 .097 .024 .311CUB .167 .122 .037 .328USA .228 .117 .028 .300CAN...
週記・五輪SABRmetrics
2008
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その他
日記ならぬ週記である。 アメフト漫画早売りネタバレの前にNFL、ではなくせっかく開幕前に選手分析をやったのでオリンピックの野球について書いてみよう。試合そのものには興味がなかったのでほとんど見ていないのだが、SABRmetrics的な分析の方は面白いのでやってみる。ちなみに3位決定戦と決勝戦のデータは省き、決勝トーナメントに出たチームは8試合分、それ以外は7試合分のデータを使っている。 とはいうもののまず...
BBCドラマ
2008
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ナポレオニック
"http://jp.youtube.com/watch?v=56kdPuy8WHY" わはははははは。ブオナパルテがラ=ロシュジャクランの台詞をパクっとる。共和国軍がヴァンデの戦術を真似しとる。"Si j'avance, suivez-moi; si je recule, tuez-moi; si je meurs, vengez-moi." ―― Henri de la Rochejaquelein(Memoires de Madame la marquise de la Rochejaquelein"http://books.google.com/books?id=jWwuAAAAMAAJ" p121) ...
ラ・ヴァンデ
2008
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ナポレオニック
こちら"http://ci.nii.ac.jp/vol_issue/nels/AN00104138/ISS0000335976_jp.html"から読むことのできる文章の中に「フランス革命におけるヴァンデ戦争の史的位置」というものがある。その名の通り、フランス革命史の中でヴァンデ戦争がどのような位置を占めるかについて論じたものだ。より分かりやすく言うなら、ヴァンデ戦争が革命の推移に及ぼした影響はもっと重要視されるべきだという主張を述べた文章である。 な...
ナポレオンと元帥たち・8
2008
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18
ナポレオニック
ナポレオンによる元帥評。セント=ヘレナにおけるナポレオンの発言のうちワーテルロー戦役に関するものはあまり信用できない、とベシエールについて話した時に述べた。他の場合は比較的冷静に話をしている陛下も、なぜかワーテルロー絡みになると自己弁護と嘆き節と「たられば」ばかりが目に付くようになり、しかも何度も同じことを繰り返し述べている。その影響をもろに受けたのがグルーシー。彼に対するナポレオンの発言は、結...
週記
2008
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16
NFL
日記ならぬ週記である。 今週は早売りがないのでNFLの話を少し。プレシーズンもまだ第2週だが、New Englandは怪我人続出。8月2日にOLのAnthony ClementがIR入りし、彼の代わりに取ってきたのBarry Stokesも15日にはIR入りしてしまった。また9日にはLBとSの中間的役目を果たすと見られていたTank WilliamsもIR。2週間で3人の選手がシーズンエンドである。Williamsの代わりとしてJohn Lynch(まだやってい...
ナポレオンと元帥たち・7
2008
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ナポレオニック
ナポレオンによる元帥評。今回はグーヴィオン=サン=シール。マルボ(Memoires du general baron de Marbot, III"http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k202274g" p126)によれば兵士たちから梟(hibou)と呼ばれていた彼もまた、元帥たちの中ではあまり知られていない人物の一人である。この謎めいた「個人主義者」(byデルダフィールド)には、一部に熱狂的なファンがいるようだ。Phippsもある意味そうだし、「彼...
ナポレオンと元帥たち・6 続き
2008
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13
ナポレオニック
前回紹介したナポレオンのダヴー元帥に対する評価のうち、Chandlerの本から引用した部分の元ネタがどこにあったか判明した。全文を見ることができる訳ではないが、Henri-Gratien BertrandのCahiers de Sainte-Helene: journal 1818-1819."http://books.google.com/books?id=8as7AAAAMAAJ"のp115に以下のような文章があることは確認できる。「ダヴーはイエナによって歴史に名を残すだろう。彼はアイラウでもよくやった...
ナポレオンと元帥たち・6
2008
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ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。今回はダヴーだ。デルダフィールドの描くダヴーは、よく言えば厳格な規律主義者、実際には厳格というレベルをはるかに超え義務のためならいくらでも血も涙もない冷酷な人間になれる人物として描かれている。こうした認識は当時多くの人々が抱いていたようで、セント=ヘレナで英国人医師O'Mearaもダヴーに対して(おそらくハンブルクにおける彼の苛酷な支配を理由に)批判的な言及をしたことがある。そ...
ナポレオンと元帥たち・5
2008
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10
ナポレオニック
ナポレオンの元帥評。ブリュヌは元帥たちの中でもペリニョンに次ぐくらい知名度の低い人物だ。デルダフィールド本でも著名な元帥たちに比べれば登場頻度は少ない。幸い、ナポレオン漫画ではイタリア遠征時に登場の機会を与えてもらったので、以前よりは知られるようになっただろう。 ブリュヌにとってほとんど唯一最大の軍功は1799年戦役でオランダに上陸した英露連合軍を撃退したことだろう。ベルゲンとカストリクムの戦い...
週記・飛び火
2008
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09
NFL
日記ならぬ週記である。 対岸の火事がいきなりこちらへ飛んできた。Green BayとFavreの泥仕合は最終的にFavreをNew York Jetsとトレードすることで解決。まあこれは妥当な結論だろう。チーム側がRogersで行く方針を固めている以上、後になってしゃしゃり出てきたQBを異なるカンファレンスへ放り出すのは最も簡単な対応。Favre本人も他所でやらせてくれと言っていたのだからこのあたりを落としどころにするのが適当であること...
ナポレオンと元帥たち・4
2008
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08
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07
ナポレオニック
ナポレオンによる元帥評、今回はベシエール。デルダフィールドはベシエールを、忠誠心があって人格も優れていたが軍人としての評価には疑問符がつく人物として描き出している。一方、ナポレオンの評価はもう少し高い。まず忠誠心の部分だが、ナポレオンはベシエールを信頼できる人物だとしている。「危機的状況が断固として信頼できる人物を求めていたため、私はベシエールを[アントワープへ]送った。しかし危機的な時期が終わ...
ナポレオンと元帥たち・3
2008
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ナポレオニック
ナポレオンによる元帥評、今回はベルティエだ。 小説家は面白い物語を提供するのが仕事であり、彼らはそのための技術を持っている。たとえば「針小棒大」。昔から法螺話というのは人気のあるジャンルであり、その手法は近代の小説家たちにとっても必携のものと言えるだろう。広告なら「大げさ」というのは批判されるが、小説においては一種の褒め言葉である。もちろん、小説家兼脚本家であるデルダフィールドもこの手は知ってお...
ブルボーン
2008
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08
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03
ナポレオニック
今月のナポレオン漫画は、まあやはりスタール夫人がメーンになってしまうのかなあ。さらに作者のサイトにある池田理代子先生リスペクト"http://mekauma.web.fc2.com/"も(漫画を読んだ後で見ると)傑作。スタール夫人の元ネタ画像は、漫画の中で描かれていた帽子を見てもおそらくこちら"http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Madame_de_Sta%C3%ABl.jpg"なんだろう。デフォルメしすぎて本来の姿はほとん...
週記
2008
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02
NFL
日記ならぬ週記である。 Football Outsiders"http://www.footballoutsiders.com/"で今度は1995年からのRBの成績が公表された。DYARで見るとランとレシーブ双方で最も優れた記録を残したのはMarshal Faulkの3443、次がPriest Holmesの2692である。ランだけに絞るならFaulkよりもHolmes、LaDainian Tomlinson、Terrel Davisの方が上なのだが、とにかくFaulkのパスレシーブが突出している。何しろ1998年から2002年...
ナポレオンと元帥たち・2
2008
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01
ナポレオニック
ナポレオンによる元帥評その2。今回は後のスウェーデン王ベルナドットだ。デルダフィールドによればベルナドットは「悪党」で「偽善者」で「日和見主義者」で「裏切り者」ということになるが、彼が浴びせかけた批判のうち、いくつかはナポレオンが元ネタだろう。「ベルナドットは、真の偉大さと堅実性ではなく、自己愛と敵意に基づいて行動している」Memorial de Sainte-Helene, Tome Cinquieme"http://books.google.com/b...
プロフィール
desaixjp
「祖国は危機にあり」へのリンクはこちら
「終わりと始まり ―火薬革命の900年―」
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