祖国は危機にあり(La patrie en danger) 関連blog
少佐か中佐か
2008
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03
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31
ナポレオニック
フランス革命戦争期の階級にchef de bataillonやchef d'escadronというものがある。これらの階級は現在のフランス軍でも使われているようで("http://www.ne.jp/asahi/masa/private/history/ww2/class/french.html"参照)、それによれば日本語訳は少佐。capitaine(大尉)の上、lieutenant-colonel(中佐)の下の階級だ。一般的な呼称はcommandantであり、歩兵や工兵ではchef de bataillon、憲兵や砲兵ではchef d...
週記
2008
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03
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29
NFL
ジャンプ漫画は試合がなかったのでパス。という訳でNFLの話。日本ではプロ野球のドラフトに対する批判に絡めてNFLのドラフト制度はチーム力を均衡させる仕組みになっている、と紹介されることが多い。前年度の成績が悪かったチームから順に指名できるため、優秀な選手が弱いチームに行くことになり、結果として長い目で見れば勢力均衡が図られるという訳だ。でも、果たして本当にそうなのだろうか。 こちらの記事"ht...
1799年ジュールダン・その4
2008
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03
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28
ナポレオニック
パリ、フリメール4日、一にして不可分の共和国暦7年[1798年11月24日] 陸軍大臣よりメンツ方面軍司令官ジュールダン将軍 オーストリアの大軍がグリゾンとティロル、また同様にイタリア方面軍の位置にも集められているため、私はエルヴェティー方面軍の右翼を強化し、彼らにイタリア方面軍の左翼を守るため4000人の分遣隊をサン=ゴッタルド峠を越えてバリゾーヌ州へ派出するよう命じることを余儀なくされている...
1799年ジュールダン・その3
2008
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03
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26
ナポレオニック
[フリメール11日(12月1日)付の総裁政府への手紙] 私が指揮する軍を一周した際に含んでいる様々な場所の物資弾薬に関する実際の状況の説明を、このようにして謹んで送ります。これを読めば契約商人たちにその約束の履行を強い、国境の防衛が完全に依存しているこれらの場所に弾薬庫を満たすため必要な物資を分配させる最も素早く有効な対応が採られない限り、彼らを守るための準備をするのが不可能だと納得されるでしょう...
アイラウ公報
2008
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03
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24
ナポレオニック
アイラウの戦いについて記した公報になぜか二種類あることは前に指摘した。「祖国は危機にあり」でもJ. David Markhamが英訳したもの"http://www.asahi-net.or.jp/~uq9h-mzgc/g_armee/source/eylau_mar.html"と、Greg Gorsuchが英訳したもの"http://www.asahi-net.or.jp/~uq9h-mzgc/g_armee/source/eylau_gor.html"の両方を紹介している。 で、今回はGorsuchと同じ史料を見つけたのでそれを紹介しておこう...
副官ジョミニ
2008
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03
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23
ナポレオニック
シェヘラザードさんのところで話が出ていたジョミニの件"http://blog.livedoor.jp/sheherazade/archives/51147465.html"について、特に1805年10月のハズラッハの戦い直前に関する部分をピックアップし、まとめておこう。10月10日、ドナウ両岸に展開していたネイの第6軍団を全て右岸に動かすようミュラが命じる。しかしこれにはネイが抵抗。結局ネイ軍団は両岸に展開したままオーストリア軍に向かって進み、...
週記
2008
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03
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22
その他
ジャンプ漫画は試合が終わりプレイのシーンがなくなったのでパス。NFLもドラフト前であまりこれと言ったニュースはない。New EnglandではEugene Wilsonの移籍が決まったことくらいか。でもドラフト後のニュース欠乏期に比べれば今はまだマシな方だろう。 とはいえ書くことがないのも確かだ。という訳で久しぶりにsingle-wing関連の話でも。The Single-Wing Sentinel"http://swsentinel.blogspot.com/"にsingle-win...
1799年ジュールダン・その2
2008
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03
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20
ナポレオニック
前回の手紙の続き。 全フランス軍は6つの軍に分けるべきである。そのうちの一つ、6万人の軍はナポリ王国、トスカナ、ピエモンテの征服と、それぞれの政府を共和制に変えるのに使う。この戦力はイタリア内部におけるよき秩序の維持と安定にも使われる。 4万人から成る第2の軍はオランダを守り、ライン河沿いにある我々の町を確保し、エーレンブライトシュタイン、マンハイム、フィリップスブールを包囲下に置く。この戦力は...
1799年ジュールダン・その1
2008
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03
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18
ナポレオニック
ジュールダンが記したPrecis des operations de l'armee du Danube"http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k44276j"の英訳であるMemoir of the Operations of the Army of the Danube"http://books.google.com/books?id=5R42AAAAMAAJ"の中から、戦役に関連する手紙や命令などの引用部分だけを取り上げて翻訳してみたい。1799年ドイツ戦役の初期段階に関する史料になれば幸いである。 まず最初はジ...
赤毛か赤ら顔か
2008
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03
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16
ナポレオニック
ネイのあだ名の中に"Le Rougeaud"というものがあった、という話はよく書かれている。英語のwikipedia"http://en.wikipedia.org/wiki/Michel_Ney"でも冒頭に"known as Le Rougeaud"と出てくるほど。もう一つの"le Brave des Braves"(勇者の中の勇者)よりも先に出てくるくらいだから、かなり広く知られている言葉だと言っていいだろう。 私は「大陸軍 その虚像と実像」でこのLe Rouge...
週記
2008
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03
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15
NFL
ジャンプ漫画早売りネタバレの前にNFL関連、といってもオフシーズンなので動きはそれほどない。契約関連が中心なので自分がファンになっているチームの動向を見るくらいだし、それも一部の選手を除けばかなりマイナーな動きばかりだ。New EnglandではBruschiやMossやGaffneyと再契約し、Troy Brownとは契約しないと発表し、Randall GayがNew Orleansに移籍した。個人的にこの動きを見ていると08シーズンは厳しそうな気がす...
1800年冬季イタリア・その4
2008
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03
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14
ナポレオニック
XII. -- アディジェ渡河 数日の間に軍は前進した。左翼はカステルヌオヴォに、右翼はレニャーゴとヴェローナの間に進んだ。マントヴァを封鎖するため分遣隊が送り出された。そしてドンブロフスキ師団が包囲しているペシェーラとマントヴァ間のMincioを通じた連絡を遮断するため、2個連隊がガルダ湖畔に配置された。 France軍は1月1日、つまりミンチオ渡河の6日後にアディジェを渡った。有能な将軍なら翌日には渡っていただ...
1800年冬季イタリア・その3
2008
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03
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12
ナポレオニック
夜明けにモリノ=デラ=ヴォルタに到着したデュポン将軍は橋を架け、彼の師団を渡した。彼はポッツォロ村を確保してそこに右翼を築き、ミンチオに拠った左翼はモリノの対岸に置いて平野全体を見下ろしていた右岸の高地にある砲兵の砲撃によって守られていた。左翼の陣地は堤防によってさらに強化された。渡河時点での敵の数は多くなかった。10時頃、デュポン将軍はモツェンバーノ前で実施を企図していたブリュヌ将軍による渡河...
1800年冬季イタリア・その2
2008
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03
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11
ナポレオニック
野戦と同様、攻城戦でも大砲が主要な役割を果たし、全面的な変革をもたらした。石の城壁は、大量の土に守られた接地射撃のため、放棄することが必要になった。宿営地を設置して毎日塹壕を掘り、一列に並んだ僅かで貧相な柵の背後に安全を求めることも、諦める必要があった。 対岸を見下ろしている場所を確保した時、もしそこがかなりの数の砲門を配置することを許すのに十分なだけ広ければ、川を渡るのに大いなる便宜を得たこと...
セント=ヘレナいろいろ
2008
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03
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09
ナポレオニック
ベルトランがセント=ヘレナで書いた日記のうち、1821年分については安い英訳本が出ていたので古書で購入した。で、読んでみるといくつか面白い話が載っていたので、心覚えでここに書いておく。「1月21日(中略)彼[ナポレオン]はビリヤード室にシーソーを入れた」"Napoleon at St. Helena" p46 シーソーとはもちろんこちら"http://en.wikipedia.org/wiki/Seesaw"のシーソーだ。何のためにそんな...
週記・ファーヴ引退
2008
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03
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08
NFL
ジャンプ漫画早売りネタバレの前にNFLの話題。今週は何といってもFavreの引退に尽きるだろう。これがLBだったら3日後くらいにどこかのチームと契約していたりするかもしれないが、QBでそれはまずない。彼の17年に及ぶキャリアが終わったことになる。 8753pass attempts, 5377pass completes, 61655pass yards, 442passing TD, 288 pass interecept, いずれもリーグ最多を記録している。何より恐ろしいのは休まず先発...
1800年冬季イタリア・その1
2008
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03
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06
ナポレオニック
セント=ヘレナでのナポレオンが言及した1800年冬季イタリア戦役について。引用元は最後に掲載予定。途中、変な表記があるのはYahoo blogの無駄で無意味な書き込み規制のため。 XI. -- イタリア方面軍 1800年11月の最中、フランスのイタリア方面軍を指揮するブリュヌ将軍は、ベレガルデ将軍に休戦の終結を通知し、それに応じて11月22日から戦闘状態が再開されることになった。オグリオ川の合流点までのキエザ川...
ドッペルゲンガー
2008
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03
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04
ナポレオニック
ナポレオン漫画関連で調べていたところ、英語wikipediaとgoogle bookに載っている本の誤りと思われるものを発見したので書いておく。漫画の中の配置図に名前が記されていた「レイ」という人物についてだ。 英語wikipediaによればこの人物の名はルイ=エマニュエル・レイ"http://en.wikipedia.org/wiki/Louis_Emmanuel_Rey"。1768年生まれの彼は1784年に軍に加わり、リヴォリの戦いに参加した。その後はスペイ...
復讐者
2008
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03
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03
ナポレオニック
トーマス・グレアムの前にデュマ将軍追加。こちら"http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1220.html"にトンデモ話が紹介されているのを発見した。有名人のサイトなので遠慮なくツッコミをさせてもらう。「事態は革命派の優勢に傾いていった。知ってのとおり、フランス革命はブルジョワの気勢によって成就した。しかしトマはそのどさくさのあいだに、義勇軍に参加した。そこに小柄な男がいた。この小柄な男はまことには...
文豪の父
2008
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03
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02
ナポレオニック
ナポレオン漫画最新号。今月の予想通り――デュマ将軍の登場。今月の予想外――トーマス・グレアムの登場。今月の(別の意味で)予想外――ジュノーの蘇生シーン。ではいつものように史実との比較を。 アレクサンドル・デュマの親父の名前について漫画では「トマ=アレクサンドル・デュマ」として紹介されている。そう紹介されている事例は他にもあり、たとえば英語のwikipediaがそうだ"http://en.wikipedia.org/wiki/Thomas-Ale...
週記FA版
2008
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03
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01
NFL
ジャンプ漫画早売りネタバレの前にNFLの話題。いよいよFA市場が本格的に動き出したが、その前にベテランのカットも相次いでいる。New EnglandはColvinを、St.LouisはIsaac Bruceをいずれも解雇した。もちろん再契約のうえでチームに戻ってくる可能性もあるので移籍が決まったとまでは言い切れないが、ベテランの取り扱いについては今のNFLは物凄くドライである。皆そういうものだと割り切っているのだろう。 で、FA戦...
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desaixjp
「祖国は危機にあり」へのリンクはこちら
「終わりと始まり ―火薬革命の900年―」
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